腰痛 その1
腰痛とは、もちろん腰の痛みですが、痛みを感じる場所や痛み方、どんな時に痛みが強くなるかによって対処法が違ってきます。 しかし、腰は「腎の府(集まるところ)」といわれるように、腎との関係が深いといわれます。 まずは大まかには二つに分けられます。 『急性の腰痛』 と...
腰痛 その2
【急性の腰痛】 【風湿】 梅雨時など湿気の多い季節や環境・雨に長時間濡れる・汗に濡れた衣服のままで冷える・水中作業・水遊びなどで、風湿の邪が人体の虚に乗じて腎の府である腰部に侵入し、湿邪が経絡の流れをを阻害することにより腰痛が生じる病態です。...
腰痛 その3
【急性の腰痛】 【閃痛】 筋肉の緊張やねじれによって気血の不通を起こした病態で、過労や疲労・虚弱体質・老化などが根本にあります。 いわゆる「ぎっくり腰」であり、重いものを持ち上げようとしたり、ちょっとした体位変換によって、突然腰痛が発生します。...
腰痛 その4
【慢性の腰痛】その1 慢性の腰痛は、からだの内側からの原因が主体になっていて、外部からの原因は痛みを起こすひきがねになったり悪化させる要素です。 【腎虚】 老化・過労・不規則な生活・過度の性生活・慢性病などにより、腎の精気が不足して「腎の府」といわれる腰を栄養することができ...
腰痛 その5
【慢性の腰痛】その2 【寒湿】 寒湿の邪が腰部に停滞した状態であり、基本的には腎虚が存在していると考えられます。 湿気が多く冷たい環境で働く人〈魚屋・八百屋・飲食業・魚師・水中作業者など〉にみられます。 症状は、腰の冷えや痛みが持続し、下肢のむくみや冷え・からだが重だるい・...
腰痛 その6
今日も我がブログを閲覧される皆様に感謝いたします! 【慢性の腰痛】その3 【肝鬱気滞】 精神的ストレスや緊張などで肝気の流れが鬱滞し、疎泄が失調して肝と相互に滋養しあう関係にある腎にまで影響がおよび、肝と腎の経絡が阻害されて腰痛が発生する病態です。...
腰痛 その7
このブログをご覧の皆様に感謝いたします。 【慢性の腰痛】その4 【血瘀】 肝気の鬱滞・寒湿などによる阻滞、腎虚による渋滞などが原因で、血流が停滞した病態です。 症状は、固定性の刺すような腰痛があり、運動することにより増強したり、また夜間に疼くことが多く、疼痛部に強い圧痛やし...
腰痛 その8
腰痛 その8 現代医学による腰痛症の診断と治療 腰痛は、内臓や背骨の病気が原因で起こる 腰痛は、さまざまな原因で起こりますが、内臓の病気で起こるものと、背骨に原因があって起こるものに、大きく分けることができます。 腰痛の原因となる内臓の病気には、腎臓結石や尿管結石、婦人...
腰痛 その9
腰痛 その9 悪い姿勢が「生理的彎曲」を乱す 内臓にも背骨にも特別な異常がみつからないのに起こる腰痛を、現代医学では「静力学的腰痛」といいます。 このように、客観的な原因が明らかにできないにもかかわらず腰痛だけがある場合には、「腰痛症」と診断し、他の病気と区別しています...
腰痛 その10
腰痛 その10 筋肉が弱いと背骨を十分に支えられない 悪い姿勢に加えて、運動不足も腰痛症を引き起こす原因になります。 背骨を支えているのは、まわりの筋肉です。 筋肉を鍛えている人は、一時的に背骨の自然なカーブがくずれても、すぐに正常に戻すことができます。...
腰痛 その11
腰痛 その11 治療より予防が大切 いわゆる「ぎっくり腰」のように、急に強い痛みが起こった場合、安静にすることが第一です。 そのうえで、痛む場所を冷やします。 さらに、現代医学では、痛み止めの注射や服み薬を使うこともあります。...
腰痛 その12
腰痛 その12 腰に負担をかけない家具を選ぶことも大切 背骨の自然なカーブを保つためには、ベッドや椅子など、家具にも気を配る必要があります。 例えば、ベッドは、腰が沈むことのないよう、柔らかすぎないものを選びます。 また、腹ばいになったり、横を向いてひじ枕をするなど、...
腰痛 その13
腰痛 その13 「腰痛体操」を進めながら定期的な診断を 腰痛の予防や治療に最も効果があるのが「腰痛体操」です。 いろいろなパターンがありますが、いずれも、背筋をのばし、腹筋や臀部の筋肉を鍛える効果があります。 たとえ体操をしなくても、これらのことを意識しながら歩いたり...
腰痛 その14
腰痛 その14 腰痛のメカニズム――中医学の考え方 腰はからだの働きの中心となる 腰はからだのすべての運動の支点となる重要な部位です。 そのため、腰に少しでも異常を感じると、うまく運動ができなくなります。 中医学ではからだを五つの臓器(肝・心・脾・肺・腎)と結びつけて...
腰痛 その15
腰痛 その15 腰痛は、三つの臓器と密接な関係がある 腎は、生殖・成長・発育・老化に深くかかわる臓器です。 高齢者ほど腰痛が起こりやすいのも、腎が腰痛と密接に関係していることを示しています。 しかし、たとえ若い人でも、性生活の不節制や過労、ストレスなどによって、一時的...
腰痛 その16
腰痛 その16 内因と外因がからんで腰痛が起こる エネルギーである気は、体じゅうに張りめぐらされた「通路」を流れています。 この通路が何らかの原因でふさがれると、エネルギーが滞り、その部位で痛みが起こるのです。 エネルギーが滞る原因には、外因と内因があります。...
腰痛 その17
腰痛 その17 腰痛の治療と予防 急性期と慢性期では治療が異なる 腎の働きが悪くなると、腰が慢性的に重だるく、うずくように痛みます。 痛みは激しくなく、無理をしなければ、日常生活に支障はありません。 しかし、わずかな動作や疲労が加わるだけで、突然激しく痛むことがあり...
腰痛 その18
腰痛 その18 一方、内因によって起こる腰痛は長びくことが多く、腎の機能が回復しないかぎり、くり返しおこります。 急性の腰痛も、慢性の腰痛と同じように、腎に根本的な問題があるために起こります。 しかし、表面に現れるのは、水液や血液の滞り、つまり脾や肝の機能失調によって...
腰痛 その19
腰痛 その19 体内に余った水があると腰が重く痛む 腰痛の原因がどの臓器にあるかを診断するには、まず、痛みの性質を見極めることが大切です。 具体的には、①重い、②冷たい、③熱い、④重だるいなどがあります。 「腰が重い」という症状は多湿の状態でよく起こります。...
腰痛 その20
腰痛 その20 冷えと重い痛みがある場合 最も多いこのタイプの人は、冷えとともに重い感じの腰痛があります。 安静にしても、痛みはあまり軽くなりません。 さすったり温めると楽になり、湿度が高くなると痛みが強くなります。 舌苔は白く、脈はピンと張ったようになります。...