食欲不振 その1
食欲不振 その1 「空腹感がない」「味がしない」「少ししか食べられない」「少し食べるとすぐ満腹になる」――。 食欲不振にはさまざまな表現があります。 からだの異常のすべてが食欲不振の原因となります。 その原因を的確にとらえて治療を行うことが大切です。...
食欲不振 その2
食欲不振 その2 一時的なタイプと慢性的なタイプがある 食欲不振には、一時的におこる「実」のタイプと、慢性的におこる「虚」のタイプがあります。 一時的な食欲不振は、脾胃のはたらきを低下させたり乱す原因によっておこります。...
食欲不振 その3
食欲不振 その3 病因をとり除く治療と不足を補う治療を使い分ける 食欲不振の治療は、脾の昇清と胃の降濁というはたらきの調和を目標に行います。 まず、一時的におこる実のタイプと、慢性的におこる虚のタイプを見きわめます。...
食欲不振 その4
食欲不振 その4 一時的におこる食欲不振の診断と治療 おなかがジャブジャブ鳴るときはたまった水分を取り除く もともと胃腸が弱かったり、食生活の不摂生・過労・病気による消耗・老化によって、脾胃の働きがおとろえると、正常な津液の流れが滞り、有害な水分である湿に変わります。...
食欲不振 その5
食欲不振 その5 からだが重だるく熱っぽい時はたまった熱や水分をとり除く 味の濃いもの・甘いもの・辛いもの・脂っこいものなどにかたよった食習慣や感染症が原因で、体内で生まれた熱と、有害な水分である湿が結びつき、脾胃のはたらきを妨げると、食欲不振がおこります。...
食欲不振 その6
食欲不振 その6 ストレスをとり除き消化器のはたらきを回復する 怒り・悲しみ・悩み・心配などの感情の急激な変化に対応できないと、全身の活動を調節する肝の「疏泄」というはたらきが低下し、胃のはたらきを乱します。 この「肝気犯胃」の状態では、胃のはたらきが上に逆流するため、...
食欲不振 その7
食欲不振 その7 慢性的におこる食欲不振の 診断と治療 おとろえた消化器のはたらきを回復する もともと胃腸が弱かったり、病気による消耗・老化・心労や過労が重なったりくりかえすと、脾胃のはたらきがおとろえて食欲がなくなり、まったく空腹感がなくなることもあります。...
食欲不振 その8
食欲不振 その8 冷えの症状をともなうときは温める治療も加える その1 脾胃気虚が進んで「腎」に影響が及ぶと、からだを温める力のおおもとである「腎陽」が慢性的に不足します。 そのため、脾胃気虚の症状に加えて、冷えによる症状もあらわれるようになります。...
食欲不振 その9
食欲不振 その9 治療には、脾胃を温めてはたらきを高めながら冷えを除く「 人参湯 」や「桂枝人参湯」「 扶陽理中湯 」などを使います。 冷えやむくみが強いときは、腎陽を補って水分代謝を回復する「 玄武温陽 」、明け方の下痢があるときは、脾と腎を温めて下痢を止める「二神丸...
食欲不振 その10
食欲不振 その10 水分が不足したときは水分代謝の働きを補う もともと滋養やうるおいが不足気味だったり、辛く熱性の強いものの食べ過ぎ・発汗や嘔吐あるいは下痢をくりかえすなどが原因でからだに必要な水分が大量に失われると、脾陰虚の状態になります。...
食欲不振 その11
食欲不振 その11 食べたくても食べられず胸やけやゲップがあるときは 胃のうるおいを補う 熱病の回復期・慢性病・辛いものの食べすぎ・老化などが原因で胃の津液が消耗されつづけると、胃のうるおいがなくなって胃陰虚の状態となり、胃のはたらきが逆流します。...
食欲不振 その12
食欲不振 その12 ふだんから消化器が弱い人の冷えをともなう食欲不振は 温めながら冷えを除く その1 もともと脾胃が弱いと、体内が冷えやすく、有害な水分である寒湿が慢性的に生まれます。 このような人が飲食の不摂生をしたり、疲労をためると、食欲がなくなって食べられなくなり...
食欲不振 その13
食欲不振 その13 ふだんから消化器が弱い人の冷えをともなう食欲不振は 温めながら冷えを除く その2 胃の冷えが強くなって、胃がしくしく痛み、冷えを嫌う・温めたりさわると気持ちがよい・透明な水を吐く・吐き気・しゃっくり・白くつるつるした苔が舌につく・弦を張ったような遅い...