中医火神派 李可老中医医案翻訳 その21
李老中医 危急重症難病治療経験 その21 重症結核性腹膜炎合併胆嚢炎 ――無苔舌主病の病機理論を探る 夏門鎮農民梁大仁、男、77歳。1998年8月17日、入院先の××医院内科にて急診したが、主症は全身浮腫・寒さに耐えられず・低体温・無汗、上腹部絞痛嘔吐。MRで右肋骨下に...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その22
李老中医 危急重症難病治療経験 その22 注釈:この案例は中医の舌診に影響を及ぼすような、すなわち無苔舌が主病に関する、人を混乱させる一つの問題である。凡そ舌面が無苔で乾、或いは中心が地図の様に剥げたり、或いは舌が柿の様に紅かったり、裂紋が現れるなどどれもみな陰虚を主ど...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その23
李老中医 危急重症難病治療経験 その23 血栓閉塞性血管炎の同病異治 ――仲景の運用した毒劇中薬烏頭附子の経験 一 霊石城関派出所所長、高興亮、51歳、患者は1941年に抗大学員を護送し治安を計りに赴いた時、途中山西寧武県の摩天嶺で厳冬の大雪で山に閉じ込められ、深い雪...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その24
李老中医 危急重症難病治療経験 その24 二 某、男、56歳、河南人、静升村で長年放浪生活。その一生を煙草と酒に費やした。3年前両下肢の血栓閉塞性血管炎で省二院において両膝を切断した。手術後すでに不具者になっていたが全ての思いが灰と化してしまった。自分で木版の車を作り、...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その25
李老中医 危急重症難病治療経験 その25 余は中医臨床と探索にあたって46年、毎回急な危険重症例に遭遇し、毒劇中薬を使用して救治し起死回生の効果を獲得してきた。難しい涸疾を疑われる時もこれを用いて病状が直ぐに危機を脱し、しばしば長患いから起き上がった。その中で使用量の最...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その26
李老中医 危急重症難病治療経験 その26 小児の急危重症医案 一、高熱驚風危険症 檀鎮塊樹源村、王章の子生後4ヶ月、1990年1月7日深夜2時、夫婦二人で子供を抱え治療を求め家までやってきた。近所の罹りつけの医院には危険な病であると通知され、地面に跪き起きない。余は...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その27
李老中医 危急重症難病治療経験 その27 二、無熱驚風が痿となる 温文祥の幼女、7歳。1980年5月28日夜中2時、突然手足ひきつり体を仰け反らせ、歯を食いしばって両目は吊りあがり、一回の発作が約5分間続いた。病が起きてから下肢が痿となり、両足で立ち上がることができず...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その28
李老中医 危急重症難病治療経験 その28 三 小児大脳発育不全症 運輸社呉福全の子、呉紅英、2歳半、1975年2月1日初診。病となって2年、出生後間もなくわけもなく手足が引きつって、両目は吊りあがり、頭は揺れて舌を吐き出し、甚だしくは体が弓のように仰け反って息の止まら...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その29
李老中医 危急重症難病治療経験 その29 五、疹毒内陥 Ⅰ、1963年春、霊石の麻疹大流行で余の長女李萍3歳、靳村の乳母の家にいて伝染病に罹り4日、病で危険と夜を通して余の家まで送り返してきた。顔色蒼白で暗い灰色を帯び、唇青く鼻翼は気ぜわしく動き、肩を持ち上げ腹を膨らまし...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その30
李老中医 危急重症難病治療経験 その30 六、小児耳下腺炎に苦寒剤の過度使用での氷結 武潤芝、女、2歳、農牧局程青英の子、1976年10月22日初診。流行性耳下腺炎に患って2日、左の耳の下が子供の握り拳大ほどに腫れ発赤腫痛し、発熱嘔吐で体温は39.5℃、口を開け...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その31
李老中医 危急重症難病治療経験 その31 十一、重症丁奚疳 公安局教導員の李風田、姪7歳。1975年4月5日初診:出生後の臍断が綺麗にいかず爛臍となってなかなか治らなかった。その上湿熱を清熱するために解毒の剤を数十剤も過用したために、遂には食欲不振や腹脹、...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その32
李老中医 危急重症難病治療経験 その32 十三、小児湿疹(二例) 王二留、9歳、駅家族。1972年正月7日黄水瘡を患って45日、始まりは頭頂部から起こり痒くて掻き壊したあと、黄水が流れたところが爛れて瘡蓋を形成した。徐々に前額、両頬、胸背に広がり遂には全身綺麗なところが...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その33
李老中医 危急重症難病治療経験 その33 十四、小児舞踏病 孟金娥、女、11歳。霊石仁義公社道阡村学生、1978年12月16日来診。病を患い1週間、全身が舞踏し片時も休むことがない。その症状は、首を捻っては頭を揺らし、舌を出しては舌打ちし、眉と目の筋肉が引きつり、四肢も...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その34
李老中医 危急重症難病治療経験 その34 婦人科救急重症、難病医案 一、母乳不足、虚実区別 (一) 水峪村宋香梅、24歳。1983年11月19日幼児保育での乳汁不足につき治療を求め来診。尋ねてみると産後から既に8カ月、まだ生化湯を服用していない。産褥期から今まで、少腹が時々...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その35
李老中医 危急重症難病治療経験 その35 (四) 曹金花、30歳、県供給販売会社家属、1983年7月25日来診。出産時に出血過多で、産後も出血が一カ月半も続き、血色素6gになった。乳が少なかったので経験方の滋乳湯(黄耆・当帰・知母・元参・炒王不留・炮甲珠・六露通・絲瓜絡...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その36
李老中医 危急重症難病治療経験 その36 二、巨型膵腺嚢腫 劉文我の娘小婷、16歳、1991年車輌事故で脾が破裂。手術後5日目に腸捻転が発生し、二度目の手術後一カ月、左上腹部に膨隆が現れ左肋骨下は刺すように痛み、抑えると波浪感があってそれが日増しに増大する。気が塞がり胸...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その37
李老中医 危急重症難病治療経験 その37 四、結核性包塊型腹膜炎 王秀清、女、30歳、郵便局職工。1983年8月9日、その年15歳、嘔吐腹痛でその母が患者腹を揉んだところ下腹部に明らかな隆起が発現し、中には硬質の塊があって、省一院での超音波検査ではT・B性包塊型腹膜炎と...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その38
李老中医 危急重症難病治療経験 その38 七、重症妊娠悪阻 (一) 耿巧珍、27歳、核桃洼教師。1983年11月9日初診:妊娠4カ月で緊急入院となった病人で、激しい咳喘と嘔吐が日夜止まらず50日目で内科に入院して既に10日間になる。すでに脱水防止の補液を与えられてはいる...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その39
李老中医 危急重症難病治療経験 その39 八、流産の前兆 (一) 張×娥、23歳、某工場女工。1967年10月7日急診。妊娠2カ月、昨晩就寝後に少腹が灼熱そして痛み、明け方の5時に出血し7時間経っても滴り止まず、出血色は鮮血で煩熱と口苦し、折れんばかりの腰痛と動悸が...
中医火神派 李可老中医医案翻訳 その40
李老中医 危急重症難病治療経験 その40 八、流産の前兆 (一) 張×娥、23歳、某工場女工。1967年10月7日急診。妊娠2カ月、昨晩就寝後に少腹が灼熱そして痛み、明け方の5時に出血し7時間経っても滴り止まず、出血色は鮮血で煩熱と口苦し、折れんばかりの腰痛と動悸が...
