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執筆者の写真kampo shinsendo

かぜを引いたときの養生法

かぜのときの食事は、栄養があって、消化吸収のよいものをとることが基本です。



卵酒などは、栄養が高く、適度な発汗を促しますので、栄養補給に適しているといえます。



また、紫蘇、生姜、ネギの根を混ぜたものや、キンカンの甘露煮もよいでしょう。



実際に、紫蘇や生姜、ミカンの皮(陳皮)は、「香蘇散」「かっ香正気散」「参蘇飲」など温めて適度な発汗を促す薬には必ず含まれています。



このように、民間療法や言い伝えの中にも、かぜに効くものはたくさんあるのですが、これも薬と同じで、誰にでも同じものが効くとは限りません。



例えば、ニンニクは、寒いかぜにはいいのですが、熱いかぜのときはからだを温め過ぎるため、かえって症状を悪化させます。



また、どのかぜにもいえることですが、冷たいものはあまりとらないほうがよいでしょう。



くだものも同様です。



ただし、夏に熱いかぜをひき、のどが渇いて仕方がないというときは、スイカを少し食べるのもよいでしょう。



かぜをひいたときには、暖かくして寝ているのが一番です。



入浴は汗をかき過ぎて、かぜをこじらせたり長引かせる原因になるので、避けなければなりません。



また、軽いかぜなのに、強い発汗作用があるものを服用するのもよくありません。



汗をかき過ぎるということは、人間にとって必要な水分まで出してしまうということです。



もともとからでが丈夫な人であれば、それほど心配はないのですが、体液が少ない人が発汗し過ぎると、かぜとは別の症状が現れることもありうるのです。



また、熱があれば冷やすという考え方も少し問題があります。



高い熱があっても、さむけが強く、冷たいものを嫌がるようなときに水枕や氷嚢を当てると、かえって症状が悪化することがあるからです。



これらのことをよく頭に入れておいて、今年の冬は、元気に過ごしましょう。

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