こころの病 その13
心の活動エネルギーが不足している場合
ふだんから元気のない人が、ささいなことでくよくよしたり、悲しんだりすると、特に脾の機能が乱れやすくなります。
そのため、心の活動に必要なエネルギーが不足します。
このような心気虚の状態になると、動悸が強くなり、息切れがして顔が蒼白になるほか、疲れやすい、汗をかきやすい、冷えやすい、舌が淡白で濡れて歯の痕がつく、脈が弱くなったり、脈拍が遅くなってリズムが不規則になるといった症状が現れます。
ひどい場合には、恍惚状態となり、驚きやすくなったり、恐怖感が強くなり、悲しんだり、すぐ泣き、わけのわからないことをいうようになります。
気と血の源は同じです。
そのため、多くの場合、気虚は血虚を併発し、血虚の症状をともなうと「気血両虚」となります。
このような場合は「帰脾湯」を使います。
尿の色がやや濃い、口渇、冷えの症状がそれほど強くないときは「加味帰脾湯」がいいでしょう。
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