【主な症状と治療の実際】 その3
脾胃に問題があるニキビ
①脂っぽく、化膿しやすいニキビ
ふだんから胃腸の調子があまりよくない人で、顔の皮膚が脂っぽく、ニキビの質もなんとなくジクジクとして、化膿しやすいという場合は「脾胃」にこもった熱と湿気が原因と考えられます。
こういう場合は、まず、「平胃散」などで湿気を取り除きながら胃腸の調子を整え、ニキビの程度によって「清上防風湯」や「黄連解毒湯」を併用するようにします。
②いつも胃腸の調子が悪い人のニキビ
胸やけがする、便秘がち、ムカムカする、胃腸がなんとなくすっきりしない、といった症状がふだんからあり、胃腸の調子が悪くなるにつれて、ニキビが増えるという場合は、消化器系がうまく機能していないことが考えられます。
このタイプの人は、ふだんから「半夏瀉心湯」などで消化器の機能を正常に戻しておくことが大切です。
その上で、ニキビができそうなときに「清上防風湯」を服用するといった方法をとります。
以上でニキビのお話は終わります。