②肺腎陽虚
肺と腎の陽気が衰弱して虚寒が生じ、肺気の虚弱による咳がつづく病態といえます。
主に機能面が衰えて、エネルギー代謝や循環の低下による寒冷症状をともなう状態に相当します。
症状としては、元気のない慢性にくり返す咳、白っぽい塩辛い味のする咳、動くとひどくなる咳など、肺気の虚弱症状と、膝や腰の無力感、強く咳をすると尿漏れしたり、頻繁な夜間尿と冷えや寒さ、さらには元気がなくむくみをともなったり、舌質が淡で水はけが悪いためぼってりしている、水っぽい舌苔、脈は無力で沈んでいるなどの腎陽不足の症状が見られます。
治法は、全身を温めてエネルギー代謝を高め、機能を強めることにより咳を止める 《温補肺腎・止咳》を行います。
処方は、八味地黄丸に五味子・補骨脂を加えたものをつかいます。
コメント