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執筆者の写真kampo shinsendo

なかなか治らない咳 その9

肺虚



老化や慢性病、熱病などによる体力の消耗で、肺の機能や物質が不足した状態。



①肺気虚



慢性病や老化などにより肺気が衰弱したり、脾虚生痰による痰濁の阻滞が続いて肺気が次第に衰え、肺気が不足して肺の粛降が充分にできないために上逆し、咳が慢性に続く病態です。



また、咳が続くことによりさらに肺気が虚し、肺気が不足することで咳がひどくなるという悪循環にもおちいります。



症状は、慢性に反復する無力な咳で、痰が多く、動くと咳が増強し、疲れやすく無力感や息切れ、声が小さくものをいうのもおっくうであったり、汗をかきやすく風邪も引きやすい、舌質が痰・脈が弱いなどの症状がみられます。



治法は、機能を高めて肺の粛降を回復させ、咳を止めて肺気の消耗を防止する《益気補肺・止咳》を行います。



処方は、補肺湯衛益顆粒(玉屏風散)などがよいでしょう。


                              

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