朝晩と涼しくなって、「朝起きたらのどが痛い」と訴える患者さんがお見えになるような季節になりました。
『のどの痛み』は、咽頭・喉頭・扁桃などの部位を含んだ「のど」に自覚する痛みであり、発赤・腫脹・化膿などの炎症状態を呈する場合と、痛みの自覚だけの場合があります。
のどは頭部と体をつなぐ首にあり、多くの経絡が走行していて、さまざまな臓腑の病変が経絡を通じてのどに反映され、病態は単純ではありません。
ジフテリアや熱病で強いのどの痛みを呈する場合がありますが、全身症状も重篤でありここには取り上げません。
もし高熱が続いたり出血をともなう場合には、専門医を受診してください。
『のどの痛み』には、①急性ののどの痛みと②慢性ののどの痛みがあります。
【急性ののどの痛み】
【風熱】
風熱の邪が肺に侵入して、肺の門戸であるのどを侵襲し、のどの痛みを引き起こす病態です。
邪の勢いが強い場合には、急速に深部へ入る傾向があるので、軽視してはいけません。
症状は、急激にのどが痛み、咽の発赤・腫脹がみられ、発熱・頭痛・咳・舌質が紅・やや黄色い舌苔・脈が浮で速いなどをともないます。
治法は、風熱の邪を発散して除く《疏散風熱》を行います。
処方は、銀翹散・清上防風湯。
댓글