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執筆者の写真kampo shinsendo

のどの痛み その7

【反復性・慢性ののどの痛み】


【虚陽上浮】



慢性病や老化などで腎の陽気が虚し、温める力が衰えるために虚寒が生じ、体内で陰寒が盛んになって虚衰した陽気を押しやって上浮させ、虚陽が咽喉を犯してのどの痛みを引き起こす病態です。



消炎剤や抗生物質などはまったく無効で、逆に悪化を招きます。



症状は、慢性的にのどが痛み、発赤や腫脹はまったく見られず、腰や膝がだるく力が入らない・頭のふらつき・元気がない・四肢の冷え・寒がる・舌質が淡・脈が遅く無力などがみられます。



治法は、腎の陽気を補い体内を温めることにより上浮した虚陽をもとにひきもどす《温補腎陽》を行います。



処方は、八味地黄丸

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