【中医学からみたひざの痛み】 その3
からだのおとろえだけでは、痛まない。有害な水分や冷えが、ひき金になる
腎の働きがおとろえると、二つの問題がおこります。
ひとつは、精が不足するという問題です。精が不足すると、気・血・津液を十分につくることができなくなり、その結果、ほかの内臓の働きも悪くなります。
腎の働きがおとろえると、まっ先に影響を受けるのは肝です。
肝は、からだの働きや血液の循環量を調節し、筋膜や腱に栄養やうるおいを与え、「肝腎同源」といわれるほど、腎と密接な関係があるからです。
もうひとつは、水分代謝がうまくできなくなるという問題です。その結果、からだの中に有害な水分が生まれるようになります。
こうして腎と肝の働きがおとろえると、気や血が不足し、これにつけこんで風邪や寒邪、湿邪が侵入して、ひざの痛みが起こります。
ひざの痛みには「急性・一時的なひざの痛み」と「慢性的にくりかえすひざの痛み」があります。
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