【中医学からみたひざの痛み】 その5
余分な水分があつまってひざの痛みをおこすときは、からだを温め利尿する
脾胃や肺の働きのおとろえがつづき、余分な水分があつまると、発病因子である「水飲(すいいん)」となって、胃の中やみぞおちのあたりにたまります。
このとき寒い風にあたると、水飲が急にからだの上や表面に向かって逆流し、通路である三焦に停滞するため、肺や皮膚の働きが妨げられて、ゼーゼーという呼吸音がしたり、咳が出るようになります。
さらに水飲の力が強くなると、からだの下のほうにも流れて、全身が重だるく、むくむようになります。
このような「寒飲(かんいん)」によってひざも痛む時は、寒け・咳・汗がでない・のどが渇かない・舌の色が淡くなって白い苔がつく・脈が「浮弦」などの症状があらわれます。
治療は、熱性の生薬でからだを温め、有害な水分を尿として除き、肺の働きを回復する「小青竜湯」で行います。
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