【強いめまい】【風火上煽】
②陰虚陽亢
先天性の虚弱・慢性病や、熱病・肝陽化風などが長引いて陰液が消耗し、陰液不足で陽気が抑制されないままに亢進し、火熱となって頭面部を擾乱してめまいを引き起こす病態です。
水が不足して枯れかけた木が揺らぎやすいのにたとえられ、からだの栄養状態が衰え、体液が不足したために、自律神経系が興奮しやすくなって、めまいを引き起こす状態に相当します。
肝陽化風と症状は似ていますが、間欠性・反復性であまり激しい症状でなく、体液不足をともなうのが特徴です。
症状は、めまい・ふらつき・頭痛などが反復してときどき起こり、目の乾燥感・皮膚の乾燥・口の乾燥・るい痩・のぼせ・ほてり・ねあせ・焦燥感・夢をよくみる・舌質が紅で乾燥・舌苔が少ないなどが現れます。
治法は、からだを栄養・滋潤することにより興奮をしずめ熱を冷ます《滋陰潜陽》を行います。
処方は、鎮肝熄風湯・大定風珠などです。
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