アトピー性皮膚炎 その1
現代医学の立場から
奇妙な疾患の正体はいまだに解明されていない
アトピー(奇妙な疾患)という名前は、遺伝的に病気になりやすい素質を示すアレルギー性疾患のうち、レアギン(IgE抗体)によってひき起こされる疾患についてつけられています。
ですから、レアギンを生みだす抗原によって、病気を再現したり、減感作療法を行うことが可能なはずです。
ところが、アトピー性皮膚炎の場合は、病気を再現することはできませんし、減感作療法もほとんど無効です。
したがって、検査でわかるダニやハウスダストなどの抗原が病気を悪化させる要因である可能性はありますが、原因と断定することは、現在のところできません。
検査で陽性の食餌抗原を中止すると確かに乳児期には皮膚炎が明らかに軽快しますが、完治するわけではありません。
現在のところアトピー性皮膚炎の原因は不明ですが、病気にかかりやすい体質に、食餌や生活様式、ストレスを含めたさまざまな環境因子が働いて発病するのではないかと考えられています。
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