top of page
執筆者の写真kampo shinsendo

アトピー性皮膚炎 その11

成人のアトピー性皮膚炎はすでに小さいころから始まっている


 乳児期の間に治らないまま、三、四歳のろの幼児期になると、皮膚を掻くといったことのほか、不適当な食生活やステロイドホルモンの使用による「二次性皮膚障害」が加わります。


 熱の力が強くなるので、症状が少しずつ複雑になってきます。


 成人のアトピー性皮膚炎は、すでにこのころから始まっているのです。


 風と熱が結びつくと、丘疹は熱のために赤くなります。


 このときは、療方昇陽に、風や熱を取り除く「升麻葛根湯」を加えて使ったり、「治頭瘡一方」を使うといいでしょう。


 熱の症状よりも、不要な水分のために起こる症状が強いときは、「越婢加朮湯」や防己黄耆湯、あるいは「麻杏薏甘湯」が適しています。


 皮膚がただれて黄色い液体がにじみ出る場合には「消風散」に「療方健脾」あるいは療方昇陽を合わせたものを使います。


 さらに、掻いたあとが出血する場合には、治頭瘡一方などを用いるといいでしょう。

最新記事

すべて表示

食生活とアトピーの関係 その1

油(油脂)の摂取に注意 ◆アレルギー体質を作るリノール酸 アトピー性皮膚炎の方の食事で注意すべきポイントはずばり油(油脂)の摂取です。 特に最近まで「体に良い」と評判だった紅花油はアトピー性皮膚炎に悪影響を及ぼす可能性があることが分かりました。...

食生活とアトピーの関係 その2

◆日本人の食事はリノール酸過剰  調査によると、40年ほど前の日本人が摂取していたリノール酸の量は、1日平均5~6グラムだったそうです。 ところが時代とともに食生活の欧米化が進んだ結果、現在では14グラムに跳ね上がっています。...

食生活とアトピーの関係 その3

◆α―リノレン酸が体質を改善する  リノール酸がアレルギーを引き起こすメカニズムを説明します。  ダニやカビなどの抗原(アレルゲン)が体内に侵入すると、IgE抗体と結びつき、無毒化してから肥満細胞につきます。 この時ヒスタミンやロイコトリエンなど、アレルギー反応を起こす物質...

Comments


bottom of page