アトピー性皮膚炎 その15
不足したものは補うのが治療の原則
不足したものは補うのが中医学治療の原則です。
したがって、血液を補いながら風をおさめる当帰飲子が基本薬となります。
しかし、この段階になると、たいてい「水の通り道」が熱を帯びた不要な水分によってふさがれています。
「水の通り道」に熱を帯びた不要な水分があふれ、流れを妨害している場合には、頭が重い、胸がつかえる、泥状便、小便の異常といった症状をともないます。
これに頭汗や口苦があるときは柴胡桂枝乾姜湯に猪苓湯を合わせて使います。
みぞおちのあたりがつかえるときは、木防己湯に薏以仁エキスを加えたものを使うといいでしょう。
ほかにも、症状によってさまざまな治療が考えられますが、からだに必要な栄養物質や機能の不足が病気の根本的な原因であることを忘れてはいけません。
したがって、急性の症状がおさまったら、すぐに当帰飲子を使って、不足した栄養と潤いを補う治療に変える必要があります。
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