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  • 執筆者の写真kampo shinsendo

アトピー性皮膚炎 その16

アトピー性皮膚炎 その16


さらに乾燥が進むと熱の症状が強くなる


 この状態が続くと、さらに栄養や潤いがなくなります(血燥)。


 皮膚に弾力がなくなって硬くなり、厚くなります。


 掻かないのに皮膚が白い粉屑のようになって大量にはがれ落ち、痒みは昼夜を問わず強くなり、さわると熱感があります。


 ひどくなると熱をもって皮膚が充血し、治ったあとに、褐色の色素沈着が残ります。精神的にもイライラしやすくなります。


 このようなときは、「滋陰降火湯」を使うか、「当帰飲子」を併用するといいでしょう。


 熱が強いときには、「黄連解毒湯」を使ってもかまいませんが、苦寒燥湿剤なので長く使いすぎるとかえって乾燥がひどくなるので、むやみに使ってはいけません。


 熱を取り除きながら栄養と潤いを補う薬としては、そのほか「荊芥連翹湯」や「温清飲」などがあります。


 このようなときに血液の流れが停滞すると、赤い斑点のような丘疹が上半身の露出した部分に現れたり、全身に広がります。


 痒みは強く、掻くと「みみず脹れ」のようなあとが残ったり、出血します。


 女性の場合、月経の異常がよく見られるのが特徴です。


 この場合は、血のめぐりを回復する「療方調血顆粒」を合わせるといいでしょう。

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