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執筆者の写真kampo shinsendo

アトピー性皮膚炎 その17

アトピー性皮膚炎 その17


病気が、からだの最も深いところに及んだ場合


 ステロイドホルモンの熱などが加わって、さらに熱の力が火のように非常に強くなると、血液の源である腎臓の水液までもが失われます。


 そのため、皮膚は委縮したりザラザラになり、皮下脂肪も失われて、皮膚が干からびてしまいます。


 肌の色は深い褐色になり、うぶ毛が抜けてツルツルになります。


 症状が重くなると、皮視線の分泌が行われなくなるので、皮膚に亀裂が入ったり、魚のうろこのようになります。


 痒みは非常に激しく、掻くと血がにじみ、ときには少量の滲出液が見られることもあります。


 そのほか、手のひらや足の裏の熱感、夜間の発汗、頭のふらつき、陽通、足に力が入らない、尿の色が濃い、便秘などの症状をともないます。


 この場合は、火の勢いを鎮めながら腎臓の水液を補う「治柏地黄丸」や六味丸を中心に治療を行います。


 熱を取り除く滋陰降火湯を加えると効果的ですが、ここまで病気が進むと、治療は非常に難しくなります。

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