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執筆者の写真kampo shinsendo

不妊 その7

【湿熱】



不潔な性交あるいは月経時や産後の性交により、湿熱の邪(現代医学的には細菌やウイルスなどを指す)が陰道を通じて侵入し、胞宮(子宮)や精室を侵すために、不妊をきたす病態です。



子宮内膜炎・前立腺炎・精嚢炎などに相当します。



症状は、不妊とともに、下腹部の不快感や痛み・頻尿・尿の色が濃い・微熱・脈が速いなどがみられます。



女性では月経過多・悪臭のある帯下(こしけ)・陰部の掻痒など、男性では早漏・遺精・陰嚢の湿りやかゆみなどをともないます。



治法は、熱を冷まし湿邪を尿とともに除く《清熱利湿》を行います。



処方は、三妙丸・四妙丸・五淋散・茵蔯五苓散・寫火利湿顆粒などがあります。

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