中医学で考える高血圧の原因とメカニズム その9
足のつけ根が引きつるように痛い場合
内臓の働きが衰えたり乱れると、からだの中に余分な水分がたまったり、血液の流れが滞ります。
これらは、からだに悪い影響を与え、高血圧症をさらに悪化させる物質(痰や瘀血)に変わります。
瘀血は血行の停滞やうっ血のことです。この場合には肝の熱を冷まして火を消します。
また、体内にたまったすべての「廃水」である痰があるときは、不足した陰液を補うことが治療の原則です。
「動脈硬化」は、このような物質が血行を妨げたり、からだの正常な機能を阻むため起こる症状です。
特に、まだ若いのに太り気味の人には痰が多いと考えられますので、注意が必要です。
頭痛やめまいなどがあり、弦をピンと張ったような脈や、玉をころがすように速い脈があり、白くベタッとした厚い舌苔をともなうときは、痰があると考えられますから、これを取り除くために「半夏白朮天麻湯」、あるいは「防風通聖散」と「半夏厚朴湯」を合わせて使います。
また、下腹部の痛みや生殖器の異常があり、舌に赤紫色の斑点が見られるときは「療方調血」あるいは「桃核承気湯」「血府逐瘀丸」「通導散」を使って、血液の滞りを取り除きます。
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