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  • 執筆者の写真kampo shinsendo

中医学で考える不眠症 その12

中医学で考える不眠症とは その12



暴飲暴食が不眠症を引き起こすこともある



 脾胃の消化能力を越えて暴飲暴食をしたり、おいしいものばかりを食べると、からだの活動に必要な気や血、津液を作って全身に送り、不要な物質をからだの下の方に送る脾胃の機能が失われます(「胃気不和」)。



 飲食物を受けて消化する胃の働きが失調すると、脾の働きも失調して脾気が昇らない「昇降失調」の状態になります。



 脾は全身の気の流れを統轄しているので、脾胃の昇降失調が起こると、心と腎の交通も滞って、心気は下降できず、腎水は上昇できなくなります。



 そのため、神はよりどころを失って不眠が起こります。



 腹痛や腹脹、腹痛、胃のむかつき、吐き気、卵の腐ったようなゲップ、酸っぱい水がこみ上げる、便秘といった、さまざまな症状のために、眠れなくなります。



 また、黄色くベタッとした舌苔や、黄色く乾燥した舌苔が現れるのに加え、脈がピンと張ったなめらかな状態あるいはなめらかで脈拍数が多くなります(「腑気不通」)。



 このような場合には、「防風通聖散」や「調胃承気湯」などを使うといいでしょう。

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