とても身近な病気でありまた数多くの病の原因の一つにもなっている『便秘』について、今回は考えてみましょう。
普通排便は一日一回すっきりと(このスッキリとが重要です)出るのが通常です。数日も排便がない・排便がスムーズでない・一日でも排便がないととても不快・排便に時間がかかりすぎる・残便感がありスッキリしないといった、さまざまな訴えを「便秘」と呼びます。
排便は日常の習慣づけが大切であり、一日に一度は時間を決めて排便の努力をすることが必要です。
便秘が女性に圧倒的に多いのは、男性に比べて運動量が少ないとか、女性ホルモンの影響で皮下脂肪が多く腸の蠕動運動が緩やかとか、家事などでタイミングを失ったり、妊娠・出産などがきっかけになるためと考えられます。
風邪や発熱にともなって便が出なくなったり、たまに排便が不良になるといった程度のものは、今回は含めません。
【腹満・腹痛をともなう便秘】
便秘に腹満や腹痛をともなうのは、邪による気機(機能)の阻滞(失調)があることを意味し、「実秘」に属します。
糞便が腸内に停滞することによりガスの発生・自律神経系の緊張による蠕動異常などが原因で、からだの機能はまだ衰えていません(この体の機能が衰えていないというのがポイントです)。
次回から三回に分けて「実秘」について説明します。
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