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執筆者の写真kampo shinsendo

冷え性 その4

みなさまこんにちは!今日は幾分暖かい日になりそうです。



『強い冷え性』



【寒湿】



寒冷や湿気などで寒湿の邪が外部から体内に侵入したり、体を温めるエネルギー不足の陽虚による虚寒と水湿が内生し、体内に寒湿が停滞する病態です。



からだの冷えとともに水分(湿気)が停滞して、むくみを伴うのが特徴です。



水分が皮下や筋肉組織内にあふれ、からだにとって余分な重さになると同時に、筋肉の動きを阻害するために、自覚的には重だるく動きにくくなります。



また、余分な水分が血管を外側から圧迫するので血行が悪くなり、その水分が外界の寒冷で冷やされると冷却効果がより高まって持続するために、冷えも強くなります。



水分はそれ自体の重さのために体の下部に溜まりやすく、一般に下半身の冷えが顕著です。



①陽虚寒湿



先天的に虚弱や慢性病・老化などにより、陽気が衰えて虚寒が生じると同時に、脾胃の水湿の運化や腎の水液の蒸騰気化が衰弱して水湿が内生し、その水湿と虚寒が結びついて寒湿となり、寒湿がさらに陽気を祖滞してしまう病態であり、前記の心腎陽虚・脾胃陽虚の悪化に伴って現れます。



機能が衰弱して体を温めるエネルギーを生み出しにくくなり、血行も不足して冷えが生じると同時に、水分の運行と排泄の機能も低下して湿が停滞し、皮下や筋肉組織にまで溢れた状態に相当します。



症状は、強い冷え・寒がる・元気がなく疲れやすい・気力がない・体が重だるい・下肢のむくみ・動きにくい・尿量が少ない・排尿困難・舌質が淡白で胖大・白い舌苔・脈が弱いなど。



場合によっては、全身浮腫・腹水・胸水などが発生し、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛・呼吸困難・動悸などを呈し、入院治療をしなければならないこともあります。



治法は、からどぉ温め活力を増強し余分な水分を尿として除く《温陽利水》を行います。



処方は、牛車腎気丸・真武湯など。

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