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執筆者の写真kampo shinsendo

冷え性 その6

皆様今日も元気ですね。



あと二週間もすると『お彼岸』です。



着実に少しずつですが春の足音が近づいてきています。



今回が『強い冷え』の最後です。



【寒凝】



冬の寒い時期あるいは環境で、収斂凍結の性質や作用をもつ寒邪の侵襲を受けて凝滞するため、血行が悪くなるために発生する病態です。



寒冷刺激によって血管が収縮して、血行が滞る状態に相当します。



【血虚受寒】



血虚に乗じて寒邪が侵入して、血脈を凝滞させる病態。



「肝は血を蔵す」といわれ、血虚になると肝経の流れに支障をきたします。肝経は下肢の内側から陰部を通り両下腹部を上行しているので、その経絡に沿って冷えが見られるのが特徴です。



血虚とは栄養状態が悪く、血液循環量も少なく、元来血行に問題のある体質であり、寒冷刺激が加わると容易に影響を受けてしまいます。



症状は、四肢の抹消や下肢の内側・陰部・下腹部両側などが冷え、血虚のため顔色に艶がない・皮膚のきめが粗い・爪がもろい・筋肉のひきつり・腹痛・外陰部の収縮・脈が沈んで細などがみられます。



とくに女性によく発生し、月経痛・月経の遅延などとなって現れることが多くなります。



治法は、からだを温め血行を促進するとともに栄養状態を改善し月経を調整する《散寒通絡・補血調経》を行います。



処方は、温経湯・当帰四逆加呉茱萸生姜湯・五積散など。

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