掌蹠膿疱症 その2
現代医学からみた掌蹠膿疱症
掌蹠膿疱症は、手のひらや足の裏に、無菌性の小さな膿疱(化膿した発疹)ができる病気です。
激しいかゆみがあり、時には痛みをともなうこともあります。
まず、水疱ができ、だんだんと化膿し、時間とともに乾いて治るという経過をとります。
しかし、こうした症状が繰り返し発生するようになると、手のひらや足の裏の皮膚がだんだん厚くなったり、赤黒くなるケースが多くみられます。
湿疹や膿疱性乾癬などと似た症状が出る場合もありますが、時間とともに特徴的な膿疱が現れるため、診断は比較的容易です。
歯や扁桃腺、副鼻腔、上気道、尿路といった感染巣が引き金になったり、金属アレルギーが関与しているという説もあります。
しかし、現在のところ、はっきりした原因はわかっていません。
ただし、ひき金となるような病気あれば、治療しておくことが大切です。
ステロイドなどの新薬は、一時的にかゆみをおさえる効果はありますが、根本的に治す力はないため、限定的な役割しか期待できません。
この病気は、他の部位に症状が出たり、他の病気を誘発するといった弊害はありませんが、手のひらや足の裏といった、ふだんよく使う部位に症状が出るうえ、慢性化することが多いため、日常生活に支障が出るケースも少なくありません。
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