掌蹠膿疱症 その3
中医学からみた掌蹠膿疱症
中医学では、皮膚の病気を診るとき、発疹の状態や特徴、他に付随する症状などから原因をみきわめ、診断・治療するという方法をとります。
掌蹠膿疱症の場合、はじめに水疱ができて、それが化膿していきます。
水疱ができている状態には、主に湿熱の邪が関係していると考えられます。
そのため、症状が現れている部位の湿熱を取り除く漢方薬を用いて治療を行います。
化膿している場合は、熱よりも程度が激しい火毒が関係していると考えられます。
この状態になると、舌の赤みが強くなる、のどが渇く、発熱するといった症状をともなうこともあります。
この場合は、火毒を取り除く治療を行います。
ただし、手のひらと足の裏というからだの末端に症状が出ることから、単に熱を取り除くだけでは、うまく治せないことがあります。
この場合は、からだの内側から毒を排出する方法(托裏)や、経絡を通して、気血をめぐらせる方法などを用いて治療していきます。