【腎が弱まれば精は衰え、血も不足して更年期障害に】
中医学では人間の生命の根本を主どる臓器を「腎」といいます。
発育や成長、老化に深くかかわると同時に、卵巣などの生殖器官をはじめ、骨の生成や排尿などをコントロールしています。
人間は年をとるにつれて、腎の力が次第に弱まっていきます。
女性の場合は卵巣が次第に小さくなり、その働きも衰えていきます。
とりわけ、閉経を迎える50歳前後は女性ホルモンの分泌量の低下と停止によって、さまざまな臓器に影響が出てきます。
のぼせや冷え、頭痛、頭重感、足腰痛、頻尿、肩こり、不眠などの不定愁訴がそれで、現代医学では更年期障害と呼ばれています。
中医学では、女性の更年期障害は全身を巡る血の不足やその滞りが大きな要因と考えます。
腎のつくる精気と血は互いに養う関係にあるとして、『精血同源』という言葉があります。
精が多ければ血も旺盛となる一方、腎が弱まれば精は衰え、血も不足し滞りがちになるというわけです。
従って、更年期障害の克服にはまず補腎薬で腎の衰えを補い、補血薬で血の不足と滞りを解消するのが王道とされるのです。
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