更年期障害――中医学の考え方 その15
老化によって起こる更年期障害の症状と治療
生命活動の原動力が不足して起こる更年期障害(腎陽虚)
反対に、全身の生命活動の原動力である腎陽(気)が不足する(腎陽虚)と、顔面蒼白、元気がない、冷え、腰や下肢がだるく無力、頻尿、排尿困難、むくみ、軟便あるいは泥状便といった症状が現れ、舌がボテッとして淡い色になり、白い苔がつくほか、脈が無力になります。
このような場合には、腎陽を補う「八味地黄丸」を、冷えや疲労などが激しいときは「右帰飲」を、むくみが強いときは「牛車腎気丸」を使います。
水分代謝が特に悪く、強いむくみに加えて、脾の機能低下(「脾腎陽虚」)によって生まれた不要な水(「痰飲」)が、排尿や排便の異常を引き起こす(「陽虚水泛」)ときは、腎陽を補って水分代謝を高め、不要な水を除くため「真武湯」に、「療方調流」を加えて使うといいでしょう。
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