更年期障害――中医学の考え方 その9
精神的な原因で起こる更年期障害の症状と治療
精神症状と胃腸症状が同時に起こる場合(心脾両虚)
気血は脾胃でつくられます。
腎気がおとろえると、脾胃の機能も虚弱になって、必要な量の気血をつくることができなくなるため、心の活動に欠かせない血が不足し、心の機能も失調するようになります(「心脾両虚」)。
この状態でストレスを受け、顔面蒼白、頭のふらつき、舌の色が淡い、脈が細いといった症状に加えて、イライラ、不眠、多夢、驚きやすい、健忘、といった精神不安の症状や、食欲不振、泥状便、話すのがつらい、息切れ、元気がない、声が低く弱い、手足がだるいなどの症状が現れたときは、気血を中心に補う「加味帰脾湯」や「人参養栄湯」「十全大補湯」を使います。
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