月経不順とは、月経の周期・持続日数・経血量が正常範囲をはずれていることをさし、月経痛・経血の色や性状の異常なども含まれています。
月経の周期と持続および経血の量・色・性状には、相互に関連性があり、病態によって相対的に変化が現れますので、注意して観察する必要があります。
『月経痛』については別項を設けて説明していますので、そちらを参照してください。
月経は、臓腑・経絡の協調のもとに、血が衝脈・任脈(衝任と簡略する)を通じて胞宮(ほうきゅう)に下ることによって正常に発来します。
各臓腑は、「心は血脈を主る・肝は血を蔵す・脾は統血す・脾胃は生血の源・腎は精を蔵し血を生ず・肺は百脈を朝す」といった関係で、血の生成・運行に関与しているので、いずれかの臓腑・経絡に異常があれば、月経にも異常が現れます。
安易にホルモン療法などでその場をしのぐのではなく、病態を根本的に改善して自力で月経を正常に発来させるべきであり、中医学的治療が有効かつ安全です。
ただし、先天的異常・器質的病変・悪性腫瘍などが関与している場合もあるので、経過によっては西洋医学的な診断を受ける必要もあります。
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