top of page
執筆者の写真kampo shinsendo

月経不順 その16

【月経過少】



②腎虚



多産や性生活の不節制、度重なる人工中絶・慢性病・先天的虚弱などにより腎精が不足し、精が血を生じないために血液が子宮に注ぐことができずに、月経過少を引き起こす病態です。



症状は、月経血量がごく少量で、月経の色が淡紅あるいは暗紅で希薄であり、月経周期が一定せず、月経終了後に下腹部や腰の鈍痛を呈することがあり、顔色がどす黒い・めまい・耳鳴り・腰がだるく無力・夜間頻尿・性欲の減退・舌質が淡・脈が無力などをともないます。



治法は、腎精を滋養して血の産生を促進する《補腎益精》を行います。



処方は、左帰丸・右帰丸・亀鹿二仙膠などです。

最新記事

すべて表示

月経不順 その1

月経不順 とは、月経の周期・持続日数・経血量が正常範囲をはずれていることをさし、月経痛・経血の色や性状の異常なども含まれています。 月経の周期と持続および経血の量・色・性状には、相互に関連性があり、病態によって相対的に変化が現れますので、注意して観察する必要があります。...

月経不順 その2

月経周期の異常 月経周期は成人で約30日(25日~38日)です。 成長期・閉経期あるいは妊娠・出産・授乳の時期を除くと、あまり大きな変動はありません。 通常の範囲を超えて周期が短いものを 『経行先期(頻発月経)』 、周期が長いものを 『経行後期(稀発月経)』...

月経不順 その3

血熱タイプ(経行先期) ②陰虚 慢性病・熱病・邪熱の停滞・数多くの出産などで陰血が消耗し、陽気が相対的に余って内熱が生じ、その内熱が月経血に影響する病態です。 症状は、月経の周期が短くて経血量が少なく、持続日数も短く、経血色は紅く粘調で、頭のふらつき・めまい・耳鳴り・からだ...

bottom of page