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執筆者の写真kampo shinsendo

月経不順 その2

月経周期の異常


月経周期は成人で約30日(25日~38日)です。



成長期・閉経期あるいは妊娠・出産・授乳の時期を除くと、あまり大きな変動はありません。



通常の範囲を超えて周期が短いものを『経行先期(頻発月経)』、周期が長いものを『経行後期(稀発月経)』、周期が長かったり短かったり一定しないものを『経行先後無定期』と呼んでいます。



【月経周期が短い場合】



経行先期は、周期が24日以内に短縮することです。



たまに周期が短くなる程度であれば、問題はありません。



血熱タイプと気虚タイプとあります。



血熱タイプ(経行先期)



身体の中に生じた火や熱が月経を司る衝脈・任脈に作用して月経を早期に発現させる病態です。



①実熱



辛辣なもの・味の濃いもの・熱いもの・酒などの嗜好により胃腸の熱が内生したり、あるいは精神的ストレス・抑うつ・怒り・悩み・恋情・過度の思慮などで心火や肝火が生じ、邪熱が衝脈・任脈にまでおよんで月経血にまで作用する病態です。



治療を誤ったり又長期にわたると、邪熱が陰液を消耗するために、陰虚に移行します。



症状としては、月経の周期が短くて経血量が多く、また持続日数も長く、経血色が深紅かつ粘調であり、いらいら・おこりっぽい・不眠・焦燥感・暑がる・のぼせ・尿が濃い・舌質が紅・脈が有力で速いなどをともないます。



治法は、血分の熱を冷まして衝任脈に作用しないようにする《清熱涼血》を行います。



処方は、温清飲・加味逍遥散など。

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