【月経周期が長い場合】
経行後期は、周期が39日以上に延長することで、甚だしければ二~三ヶ月あるいは半年に一回の月経という場合もあります。
たまに周期が延長する程度のものは、この範疇には入りません。
血寒タイプ(経行後期)
寒冷により血行が凝滞し、血が衝脈・任脈を通じて子宮内に下行するのが遅延して、月経の周期が延長する病態です。
①寒凝
月経時や出産時に、寒冷の環境や薄着で冷えたり・冷たいものの過度の摂取・雨に濡れる・水遊びをする・風邪を引くといった原因により、凍結の性質をもつ寒邪が衝脈・任脈に侵入して血の動きを凝滞させる病態です。
基本に血虚があり、血の流通が充分でない場合に、寒邪を受けやすいといえます。
治療を誤ったり長びかせると、寒邪が次第に陽気を消耗するために虚寒へと移行します。
症状としては、月経の周期が延長し、経血色が暗紅で少量であり、凝血塊や強い月経痛があり、触れられるのを嫌がり、下腹部の冷え・顔色が青い・水にぬれたような舌苔・脈が沈んで力があるなどをともないます。
治法としては、体内を温めて血行を促進し寒邪を取り除く《温経散寒》を行います。
処方は、当帰四逆湯・五積散・温経湯などが良いでしょう。
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