②寒凝(かんぎょう)
寒冷の環境や寒い季節などによって寒邪を感受し、収斂凍結の性質をもつ寒邪が子宮(胞宮)に侵入して経血を凝滞させるために、痛みが生じる病態といえます。
寒さを感じやすい陽虚の体質の場合には、簡単に寒邪を感受して寒凝の病態を引き起こします。
症状としては、月経前あるいは月経の開始時から下腹部の冷えと激しい痛みが生じ、月経血が暗紅で塊が混じることが多く、月経周期の延長や四肢の冷え、舌質が紫藍色で脈の緊張などをともないます。
治法は、体内を温め血行を促進し、月経血の凝滞を除く《温経散寒》を行います。
主な生薬としては、附子・乾姜・肉桂・桂枝・当帰・川芎・呉茱萸など。
処方は、当帰四逆加呉茱萸生姜湯や五積散などが良いでしょう。
Commentaires