気管支喘息 その13
風と寒さによって起こる気管支喘息
実の気管支喘息では、寒熱を問わず激しい急性の呼吸困難が主となります。
そのはか、からだを横にすることができなくなり、呼吸音が高く、長く荒くなり、ヒューヒューという喉鳴をともないます。
寒性の病因に感染し、病根(寒飲)が刺激されて起こる気管支喘息では、さらに、寒けや発熱、頭痛、汗がでない、透明で水っぽい鼻水が出る、たんのからむ音がする、水っぽいたんが出る、顔が青白い、口が乾かない、温かいものを飲みたがる、といった症状をともないます。
舌の色は淡く、白くツルツルした苔がつきます。脈は遅く、緊張します。
このように、寒性の実の喘息発作には、「小青龍湯」に石膏を加えて使うといいでしょう。
エキス剤なら小青龍湯と、「五虎湯」か「麻杏甘石湯」を併用すると効果的です。
小青龍湯は温性や熱性の生薬だけで構成されているので、冷えを取り除く力がすぐれています。
しかし、いくらからだが冷えているとはいっても、小青龍湯だけを長く使うと、病根が熱を帯び、ますます取り除きにくくなってしまいます。
そのため、冷やす薬も必要なのです。
また、胸が張って息苦しく、胸のわきが痛み、深くおさえたときに弦をピンと張ったような脈をふれるときは、柴胡と麻黄が配合されている「神秘湯」を使って発作をしずめます。
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