【ぎっくり腰】
椎間板ヘルニア。割と多くの方が経験されています。
腰椎と腰椎の間にある軟骨が、上下の圧力によってつぶれて飛び出し、神経節に圧迫を加えるために激痛が走る、といわれています。
軟骨も若いうちは柔らかいゴムまりのようで弾力もありますが、年を経るに随ってだんだんと大福持ちのように弾力が失われていきます。
西洋医学の治療は、鎮痛消炎剤の服用と同じく消炎鎮痛成分の入ったハップ剤を患部に張るくらいです。あとは安静にして身体をやすめることが基本です。
根本療法はせず、もっぱら対症療法しかありません。
それでは、中医学的にはどのように考えるのでしょうか。
先ずは“痛み”とは――痛みは気血の流れが悪くなることや内臓の機能低下から起こる
からだの中には、「経絡」という通路が流れています。
経絡は気(体の基本物質であるエネルギー)血(血液)を全身へ運ぶ役割をもっており、経絡の流れに異常が起こったときに「痛み」というからだからの警告を発するのです。
経絡の流れが悪くなる原因
これには二つの原因があります。
一つは――余分なものが経絡の流れをふさぐ
暑さ、寒さ、湿気、ストレス、偏食、過労、お血(ネバネバ血液)、外傷などが経絡の流れを滞らせる。
こうした運行障害の痛みを「不通則痛」と呼んでいます。
もう一つは――からだに必要なものが不足する
老化、体力の衰え、虚弱体質、慢性病などによって、本来からだに必要な気血が不足してしまった。こうした栄養不足の痛みを「不栄則痛」と呼んでいます。
こうした中医学の考えをあてはめていきますと
◎重いものを持ち上げたり、打撲が腰痛のきっかけになった場合―→血液循環をよくする。
◎冷たく重い痛みだったり、曇りや雨の日に痛みが強くなる場合―→冷えや湿気を取り除く。
疎経活血湯と桂枝茯苓丸という処方です。
これらの処方に当店独自の神仙堂鎮痛処方を加えて、三日で約80%は楽になります。
但し、体の中に湿気がたまりすぎて熱に変化している場合は処方が変わります。
湿気の多い夏には、大好きなビールも控えめにして、さらに冷房によって発汗されない体内の水分を搾り出すために運動をいたしましょう。
日頃の注意が予防となるのです。
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