【皮膚掻痒症】 その1
現代医学からみた皮膚掻痒症
発疹もなく、何かにかぶれたわけでもないのに、皮膚にかゆみがあるものを、皮膚掻痒症といいます。
からだのあちこちがかゆくなる全身性皮膚掻痒症、肛門や外陰部、頭などの局部にかゆみが出る限局性皮膚掻痒症、お年寄りにみられる老人性皮膚掻痒症に分けられますが、いずれも原因ははっきり分かっていません。
注意しなければいけないのは、糖尿病や甲状腺異常、腎臓病、肝臓病などが隠れているケースがあることです。
そのため、診断の際には、まずこのような病気の有無を確かめることが大切です。
また、限局性皮膚掻痒症の場合には、寄生虫や細菌が原因になって肛門や外陰部にかゆみが出ている可能性もありますので、こちらのほうも確認が必要です。
このほか、まれに鎮痛剤や解熱剤などのくすりによって、皮膚のかゆみが起こるケース;もあります。
もとになる病気がある場合は、まずその治療が必要です。
特に原因もなく、掻痒感だけが現れている場合には、かゆみ止めの服用薬や外用薬などの対症療法的なくすりで対応します。
精神的ストレスやノイローゼなどが引き金となっている場合には、精神安定剤が用いられることもあります。
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