夜尿は子供の時期には、誰でも経験済みです。
ある程度の年齢になれば、自然に治まりますがなかなか治らない時、中医学的に体質素因に問題があったり、体の中に歪みがある場合には、やはり治療が必要です。
排尿のメカニズムから見ていきましょう。
尿の生成
人間が活動するためのエネルギーは、飲食物を取り入れ、呼吸することによってつくられています。
体内に入った食物や空気は、清らかな性質のもの(清)とよごれた性質のもの(濁)に分けられます。
水分も同様です。
清らかなものは吸収されて、からだの全身を潤します。
残りは汚れた水分として体外に排出されます。これが尿です。
尿がつくられ排出されるまでには、さまざまな臓器の機能がかかわっています。
まず、取り入れた水分が脾胃に送られると、脾の運化作用によって消化・吸収され、肺のほうに回されます。
肺が全身に水分を散布することによって、臓器や皮膚が潤され、また水分の一部は汗となって体表面から発散されます。
また一方では、水や気の通り道と呼ばれる三焦を通って臓器や組織を潤し、役目を果たした水分は、腎に送られます。
そこで再び清と濁に分けられ、清らかなものは、もう一度肺に送られて再利用されます。
汚れた水分は膀胱に送られ、尿として排泄されます。
また、肝や心といった臓器も、膀胱の機能に少なからずかかわっています。
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