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執筆者の写真kampo shinsendo

胃のつかえ その4

胃のつかえ その4



早めにしっかり治療し慢性化を防ぐ努力を



 一時的に起こる実の胃のつかえは、発病因子を除けば確実に治すことができます。



 しかし、放置したり治療を誤ると、脾胃の機能が徐々に傷つけられます。



 健康に気をつけることによって正気が回復すると一時的に軽快しますが、再びさまざまな要因によって胃のつかえがくり返し起こるようになります。



 ですから、早めに確実な治療を行うことが大切です。



 一般に、実の胃のつかえでは食欲があまりおとろえず、みぞおちのあたりを押さえるのをいやがり、便秘ぎみで、弦を張ったような脈をふれます。



 一方、虚の胃のつかえは、食欲不振で便通があり、押さえると和らぎ、脈に力のないのが特徴です。



 このはか、症状が寒と熱のどちらの状態に偏っているのかを見分けることも、治療のうえで大きなポイントとなります。


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