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胃の痛み その12

執筆者の写真: kampo shinsendokampo shinsendo

胃の痛み その12



寒と熱が混じり合った症状がある場合



 このように、胃潰瘍の治療はまず寒・熱どちらの症状が現れているかを見分けることが大切です。



 ところが、「臍のあたりから上が熱く下が冷たい」「嘔吐も下痢もある」というように、寒と熱が混じり合った状態を示すことがあります。



 この場合には、「半夏瀉心湯」に「呉茱茰湯」か「佐金丸」を加えて使います。



 痛みが強い場合には、さらに「芍薬甘草湯」を加えるとよいでしょう。

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