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執筆者の写真kampo shinsendo

胃腸病 その15

胃腸病 その15



胃腸性のかぜには藿香正気散


かぜ薬に副作用には安中散



 梅雨どきや夏など、高温多湿の季節にかかりやすいのが胃腸性のかぜです。



 吐き気や嘔吐、腹痛、下痢などの症状にともない、他のかぜと同じような呼吸器症状があります。



 こういう場合には「藿香正気散」がぴったり合います。



 また、かぜ薬の副作用で胃腸の調子を崩してしまうことがあります。



 一般のかぜ薬には、解熱剤や消炎剤のように熱をとる成分が入っているため、胃腸が「寒い」状態になり、消化吸収能力が低下してしまうのです。



 こういう場合には、脾胃を温める作用をもつ安中散がよいでしょう。



 同じ病後でも、熱病や慢性病のあとで、おなかは空いているのに食べられない、ゲップや胸やけがある、のどが渇く、舌が赤く潤いが少ないという症状がでたときは、胃が乾いた状態になっていると考えられますので、「麦門冬湯」で胃を潤し、正常な働きを促します。

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