胃腸病 その17
二日酔いには藿香正気散がぴったり
酒を飲み過ぎると、次の日に吐き気や嘔吐、下痢といった胃腸症状が出ます。
よく、漢方胃腸薬や生薬配合のドリンク剤で二日酔いを治そうとする人がいますが、現在市販されている漢方胃腸薬のほとんどは安中散です。
安中散は、脾胃を温めるとともに、脾胃の機能低下によって亢進してしまった肝の働きを正常に戻す薬ですから、「寒い」タイプの胃腸病には効いても、二日酔いや熱による胃腸病にはまったく効果がないのです。
吐き気・嘔吐・下痢・頭痛などをともなう二日酔いにぴったりなのは、藿香正気散です。
この薬は、脾にある水分(湿)を取り除き、汗や尿にして外に排出する働きがあります。
ただし、異常にのどが渇いたり、尿が紅茶色になるような熱いタイプの二日酔いには、五苓散と黄連解毒湯を合わせて服用すると良く効きます。
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