胃腸病 その9
痛みの性質と部位が診断の基準になる
中医学では「通じざればすなわち痛む」といって、身体中をかけめぐっている体液(気や血)が、何らかの原因で停滞すると痛みが生じると考えています。
通じさせる役目を持っているのは肝です。
そのため、心配ごとや悩みごとがあると胃がシクシクと痛んだり張ったりするわけです。
痛みは、病気のタイプや進行状況を知るための基準の一つです。
診断の際には、まず①痛み方が「緩やか」か「急」か、②「寒い」症状か「熱い」症状か、③空腹時に痛み、張りなどがない「虚タイプ」の痛みか、食後に痛み、部位の決まった「実タイプ」の痛みかといった性質を見極めます。
そして、へその周りが痛むときは脾が、みぞおちが痛む時は胃が、横腹から下腹にかけて痛む時は肝が関係していると考えます。
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