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執筆者の写真kampo shinsendo

胸の痛みと心臓病 その13

胸の痛みと心臓病 その13



危険な胸の痛み



いくつかの原因が重なって突然起こる、胸の痛み その1



 老化や慢性病などによって滋養やうるおいの損傷が続いたり、くり返したりすると、肝や腎の機能が総体的に亢進します。



 そして、気の余ったものが「火」とされているように、やがて熱が生まれます。



 この熱が肝や腎の精や血、津液を損なうと、さらに熱の勢いが強くなります(陰虚火旺)。



 からだがこのような状態にあるときに不規則な食生活を続けたり、暴飲暴食を繰り返すと、脾胃の働きが慢性的に衰えて、からだに必要のない水分が生まれ、これが集まって変化した発病因子(痰濁)がたまります。



 この痰濁が熱と結びつくと、強力な発病因子(痰火)が生まれます。



 熱は上昇する性質をもっているので心を傷つけやすく、突然、激しい胸の痛みに襲われます。


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