「腎」の働きと病気
目のかすみや尿失禁、生殖機能の低下……。このような「老化現象」が、若い人に突然起こることがあります。
中医学では、老化現象や子供の発育不全は「腎」という臓器に問題があるために起こると考えています。
そこで今回は、「腎」の働きと病気の治療法について考えてみましょう。
腎の働き
からだの水分をコントロールするかなめである
現代医学では、からだに取り入れられた食べものは、消化・吸収・代謝されたあと、動脈を通ってからだのすみずみに運ばれ、エネルギー源として利用されると考えます。
その結果生まれた必要のない物質や老廃物は、静脈に送られます。
腎臓は、不要になった物質や老廃物を静脈から取り除く「フィルター」をもっています。
ろ過された物質を尿として排出するのが腎臓の主な働きです。
腎臓には、そのほか、からだの水分や血圧を調節するは働きなどもあります。
中医学では、「腎」は、からだの水液代謝のかなめと考えられています。
飲食物から吸収された水液は「脾胃」から「肺」を通じて全身に送られるとともに、必要のない水液は「膀胱」から排出されますが、これらの働きをコントロールしているのが腎なのです。
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