腎の働きと病気 その8
軽い熱感や渇きの症状には「六味丸」
前回のような症状があり、からだの熱感、のぼせ、ほてり、口やのどが渇く、舌が赤い、尿の色が濃いといった熱症状がある場合には、「六味丸」という薬が基本となります。
この処方は、失われた水分と栄養分を補うことを目的としながらも、行きすぎることのないように考慮された薬ですので、長期にわたって服んでも弊害がありません。
六味丸は、子供のためにつくられた薬でもありますので、頭蓋骨の上部がなかなか閉まらない、歯が生えるのが遅い、歩き始めるのが遅い、知能の発達が遅い、言葉を話し始めるのが遅いといった小児の症状にもよく使われます。
また、腎の水分不足の症状に伴う糖尿病、慢性肝炎、肺結核、高血圧症、動脈硬化症、慢性尿路感染症、気管支喘息といった病気にもよく使われています。
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