腰痛 その9
悪い姿勢が「生理的彎曲」を乱す
内臓にも背骨にも特別な異常がみつからないのに起こる腰痛を、現代医学では「静力学的腰痛」といいます。
このように、客観的な原因が明らかにできないにもかかわらず腰痛だけがある場合には、「腰痛症」と診断し、他の病気と区別しています。
腰痛症を引き起こす原因には、悪い姿勢や太りすぎ、運動不足による筋力の低下といったことが考えられますが、最も多いのは、悪い姿勢です。
背筋をピンとのばした状態で、首が少し前にそり、背中は軽く後ろにそり、腰は軽く前にそるという姿勢をとっていれば、背骨が「生理的彎曲」の状態に保たれるので、腰によけいな負担がかかることがありません。
ところが、腹ばいになったり、乗り物の中で立ったまま本を読む、椅子に浅く腰をかける、無理な姿勢で仕事をするといったことを続けていると、背骨の自然なカーブにだんだん歪みができてしまいます。
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