下痢の原因とメカニズム
正常な排便は、主に脾と胃の協調運動によっておこなわれています。
飲食物は、まず胃で簡単に消化されたのちに脾に送られます。
脾には、飲食物を消化して、からだに必要な栄養素を吸収し、肺に送る働きがあります。からだに不必要なものを小腸や大腸に送るのは、胃の役目です。
このように、脾は上向き、胃は下向きという運動をすることによって、消化・吸収と排泄が正常に行われるしくみになっています。
この運動形態に逆らって、胃の働きが上に向かうと、嘔吐や吐き気などの症状が、脾の働きが下に向かうと下痢が起こります。
〈脾胃の働き〉について
中医学では、消化・吸収にかかわる臓器を脾胃と呼んでいる。
ここでは、便宜上、脾と胃の働きを分けているが、実際には、脾胃が協調しなければ正常に消化・吸収・排泄を行うことができないため、必ず他方にも影響が現れる。
下痢をすると、吐き気など胃の症状をともなうことが多いのはそのためである。
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