頭痛 その6
【からだのおとろえに病因物質がつけ込んで起こる頭痛】
かぜが吹く前に起こりやすい頭痛
外から侵入した 病因物質(風・寒・湿などの外邪)によって頭痛が起こった段階で治療が徹底しなかったり、病因に対抗する力(正気)が不足していたために病因物質を完全に除くことができないと、風邪が肝の経絡にもぐりこんでとどまり、肝の疏泄機能を失調させるようになります。
すると、風を生じやすい性質から「風木の臓」と呼ばれる肝では、侵入した風邪によって風が誘発されやすい状態となります。
このときに風が吹くと、同じ性質をもつ体内の風が誘発されて肝の機能を乱し、頭部(清竅)の活動が亢進するため、頭痛が起こります。
このタイプは風の吹く前日に起こることが多く、吹き始めると軽快するので、特に「頭風」と呼ばれます。
風寒による頭風には、風寒を除きながら肝の機能を整える「川芎茶調散」、風湿や風熱による頭風には、風湿や風熱を除きながら肝の機能を整える「清上蠲痛湯」を加減して使います。
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