風邪にともなうノドの痛み その18
中医学ひと口メモ その1
陰虚と陽虚
外邪が入り込んでしまうようなからだの弱点を「虚」といい、気虚・血虚・陰虚・陽虚の4つのタイプに分けられます。
このうち、のどの痛みとかかわりが深いのは、からだに必要な水分が不足する陰虚と、からだの熱量が不足する陽虚です。
のどの痛みがあり、鼻・のどの乾燥、乾いた痰、痰が粘って少ない、声がかれるなど、呼吸器を主とする症状は肺陰虚がもとで起こります。
また、五臓の陰(水分)の不足はすべて腎に及ぶため、肺陰虚が進行すると腎陰虚になり、呼吸器症状以外に、腰痛や膝関節無力、排尿障害など、全身性の症状が現れるようになります。
一方、腎が年齢などによって衰え、からだを温める力が弱くなると、余った水分は熱されることなく、冷たいまま体内に滞り、肺の働きを鈍らせてしまいます。
これが腎陽虚です。
症状は陰虚と異なり、量が比較的多く切れやすい痰が特徴です。
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